産後の肌は乾燥しがちに
産後にはさまざまな体の変化を感じるものですが、肌の変化もその一つです。
肌の変化を感じるのは、肌が荒れてしまったためという人が多いです。
それでは、なぜ産後は肌が荒れてしまうのでしょうか?
ここでは、産後の肌荒れの中でもよくある症状「乾燥」についてご紹介します。
なぜ産後は肌が乾燥しやすいのか、その対策方法を知って肌荒れを改善してみましょう!
産後に肌が荒れるのは、ホルモンバランスの変化が大きな原因と言われています。
なぜ産後は肌が乾燥しやすいの?
産後、肌が乾燥しやすい原因はいくつかあります。
- 肌のバリア機能の低下
産後はホルモンバランスが大きく変化します。
それによって肌のバリア機能が低下するのです。
バリア機能とは、肌表面にある角質層が乾燥と外部刺激から肌を守る役割のことです。
角質層は、水分を十分に蓄えることでこの役割を果たしています。
ホルモンバランスが崩れると、この角質層を作りだすサイクルが乱れてしまいます。
そして新たな角質層が作られず、バリア機能が低下してしまうのです。
バリア機能が低下した肌は、皮膚を守ってくる皮脂膜が不十分な状態です。
そのため、外的刺激を受けやすく肌が乾燥してしまうのです。
- 免疫力の低下
産後は免疫力が低下すると言われています。
その理由には、育児による寝不足・疲労、母乳育児による体力消耗があります。
免疫力が低下すると、肌だって弱くなり肌のバリア機能も低下します。
その結果、肌が乾燥しやすくなってしまいます。
- 体の水分不足
母乳育児は、思っている以上に体内の水分が母乳に使われることになります。
きちんと水分をとっているつもりでも、体は水分不足になりやすい状態です。
そのため、普段通りの水分補給では水分不足になり肌も乾燥気味になってしまうのです。
また、育児で忙しくなると無意識のうちに水分を摂る量が減ってしまいがちです。
その結果、体の水分が不足し、肌も乾燥しやすくなってしまいます。
産後の乾燥肌の対策方法は?
産後に起こる肌の乾燥の原因を知ったところで、対策をしてみましょう。
- 水分をたくさん摂ろう
水分を多く摂るほどよいというわけではなく、1日1.5~2Lを目安に摂るとよいです。
また、水分補給は温かい飲み物の方がよいでしょう。
冷たい飲み物は体を冷やし、利尿作用が出てしまうためです。
さらに、温かい飲み物は血行もよくしてくれます。
血行がよくなれば栄養や水分が体全体に行きわたり、乾燥肌も改善されやすくなります。
- サプリメントで栄養補給をしよう
本来なら、栄養バランスのよい食事や休養をとることで免疫力を高めることが可能です。
しかし、産後は忙しくて食事の栄養が偏り、寝不足になりがちでそれは難しいです。
そのため、サプリメントを利用することがおすすめです。
例えば、肌の修復や新陳代謝を活発にしてくれるのはビタミンAです。
他にもセラミド、ヒアルロン酸などの美容成分を摂れるサプリメントもあります。
ぜひ取り入れてみましょう。
- 毎日の洗顔の方法も気を付けてみよう
多くの人は、朝晩2回の洗顔を行うと思いますが、朝の洗顔方法を変えてみましょう。
水、またはぬるま湯ですすぐ程度にするのです。
乾燥がひどい肌の場合、洗顔剤を使うと必要な皮脂まで洗い落とすことになるのです。
就寝中の汗などの汚れであれば、水やぬるま湯でも十分落ちるので安心してください。
また、洗う時はゴシゴシと擦るのはNG です。
摩擦が刺激となって、ますます乾燥しやすい肌になってしまいます。
自分の肌はデリケートなのだと意識しながら優しく洗いましょう。
そして、洗顔後はすぐに化粧水をつけて保湿をしましょう。
洗顔後は最も肌が乾燥しやすいタイミングです。
それと、毛穴が開いているため、化粧水が浸透しやすく保湿効果が高いのです。
また、化粧水をつける量は使用目安量を守りましょう。
余分につけると、水分が蒸発する時に肌に必要な水分も持って行ってしまうのです。
たっぷりつけた方が潤うというのは間違いです。
- 化粧水選びも気にしよう
乾燥が気になる場合は保湿効果のある成分が入った化粧水を選びましょう。
保湿効果がある成分はヒアルロン酸、コラーゲン、アミノ酸、セラミドなどがあります。
特にヒアルロン酸は、もともと人の体にも存在する成分なので敏感肌にはよいでしょう。
また、セラミドはバリア機能を高める効果が高いので産後の肌荒れにはおすすめです。
- 漢方薬を取り入れてみよう
産後の乾燥肌の大きな原因は、肌のバリア機能の低下です。
また、乾燥肌は血行が悪いことも原因として考えられます。
血行が悪いと、肌に水分や栄養が行き届かないために乾燥が起こるのです。
乾燥肌に効く漢方薬は、血行を良くすることで効果を発揮してくれます。
例えば、「当帰芍薬散」、「四物湯」という漢方薬がおすすめです。
四物湯は乾燥による肌荒れや、乾燥が目立つ皮膚炎の治療にもよく用いられています。
最後に
産後に肌が乾燥してしまう原因を知ると、誰にでも起こりうることだとわかります。
乾燥肌の対策方法はたくさんありますから、自分に合った方法を見つけて試してみましょう。
もしも、産後に肌の乾燥が気になった時は参考にしてみてくださいね。